ここ数年、SNSやブログ、YouTubeなどを中心に、「エンジニアは未経験からでも目指せる」「手に職がつくIT業界へ転職しよう」といった情報が急増しています。
実際、多くのプログラミングスクールが「未経験でも半年でエンジニアに転職可能」とうたい、20代後半からのIT転職に挑戦する人が後を絶ちません。
しかしその一方で、検索エンジンやSNS上にはこんな声も増えています。
本記事では、こうした不安や悩みに対して解説します。
未経験エンジニアは本当に「増えすぎ」なのか?

市場に増え続ける「未経験エンジニア志望者」
近年、プログラミングスクールの台頭やリスキリング支援制度の整備により、未経験からエンジニアを目指す人口は急増しています。
特にコロナ禍以降、リモートワークの普及とともに「IT業界=安定」「スキルがあれば自由に働ける」というイメージが広がり、異業種からの転職希望者が殺到しました。
エンジニア転職サイトでも、「未経験 エンジニア 増えすぎ」という関連ワードの検索数が増加しており、多くの人が“競争の激化”を肌で感じている状況です。
増えているのは「候補者」であって、「職場」ではない
ここで重要なのは、増えているのは「なりたい人」であり、「受け皿(求人)」ではないという点です。
- 実務経験者向けの求人は増加している
- 未経験者を受け入れる企業は限定的
- しかも「経験者枠に未経験者が応募」するケースが急増
つまり、表面的には「未経験でもOKな求人が多い」ように見えても、実際は“未経験枠の競争”が激化しているというのが実情です。
エンジニア業界の「入口」は拡がったが、「成功」は難しくなった
「誰でも挑戦できる業界」となった代わりに、「挑戦する人が増えすぎて、脱落する人も増えている」のが現在の未経験エンジニア市場です。
未経験エンジニアの後悔が起こる3つの理由

「未経験からエンジニアになったけど、後悔している…」
こうした声には、いくつか共通の理由があります。
理想と現実のギャップが大きすぎた
エンジニアというと「自由な働き方」「在宅ワーク」「高収入」といったイメージを持たれがちですが、未経験で入った直後は全く違います。
- 実際の業務は「単純作業」「テスト」「資料修正」なども多い
- コードを書くどころか、触らせてもらえないことも
- 納期が厳しく、精神的に追い詰められることもある
結果、「思っていたのと違う」となり、燃え尽きたり、モチベーションが保てなくなるのです。
スキルがなかなか身につかない
未経験からエンジニアになった場合、「教えてもらえる前提」で転職する人が多いのですが、現実には以下のような環境に当たることも。
- 教育制度がない or 名ばかり
- 配属先で放置される
- 経験者前提の案件にアサインされ、ついていけず挫折
このような状況では、スキルを伸ばすどころか、自己肯定感すら失ってしまいます。
キャリアの選択肢が想像以上に狭かった
未経験でエンジニアになったものの、次の転職やキャリアアップを目指すときに、こうした壁にぶつかることがあります。
- 経験年数はあるが「何もできない」と見なされる
- 開発経験が浅いため、スキルの証明ができない
- 年齢だけが上がってしまい「未経験枠にも戻れない」
その結果、「未経験からエンジニアになったのに、むしろキャリアが停滞した」と後悔する人が少なくありません。
よくある「怪しい求人」の特徴とは?

未経験からエンジニアを目指す際に、避けて通れないのが求人の見極めです。
中には、表面上は魅力的に見えても、実際にはブラックな労働環境や不誠実な教育体制が潜んでいるケースもあります。
検索でも「未経験 エンジニア求人 怪しい」と調べる人が増えており、詐欺まがいの求人や悪質なSES企業への注意喚起が多数見られます。
異常に甘い条件が並ぶ
「未経験OK!年収600万円も目指せる!」「3ヶ月でリモート勤務可!」など、現実離れした条件が並んでいる場合は要注意です。
未経験者がいきなり高収入や自由な働き方を実現するのは困難であり、実態とはかけ離れている可能性があります。
現場任せで研修があると言いつつ、実態はOJT
「充実した研修制度あり」と記載していても、実際は「先輩に教えてもらってね」と丸投げされるケースが少なくありません。
現場任せの教育体制=成長できない環境です。
案件内容を伏せたまま内定を出す
応募者が未経験であることを利用して、「まずは内定を出して、配属は後で決める」という企業もあります。
これは非常にリスクが高く、配属されるまで業務内容が一切不明な“ガチャ配属”になってしまう危険があります。
面接官が業務内容を説明できない
「技術系の面接なのに、面接官が技術に詳しくない」「説明が曖昧で質問に答えられない」場合、現場と人事の連携が取れていないブラック体質の可能性があります。
- 会社の口コミサイト(OpenWork・転職会議など)を確認
- 「研修内容・配属先・具体的業務内容」を必ず確認
- 「3年後のキャリアパス」について質問する
- 帰社日やフォロー体制の有無をチェック
- 「定着率」「離職率」「待機期間」について聞く
「怪しい」と感じた時点で、一度立ち止まりましょう。
未経験者を狙う悪質な企業も存在するという現実を認識することが大切です。
未経験からエンジニアになって辞めた人の体験談

ここでは、実際に「未経験からエンジニアになったけれど、辞めてしまった人たち」のリアルな声を紹介します。
「後悔しない未経験転職」のために必要なこと

未経験からエンジニアを目指すうえで、最も大切なのは「転職成功」ではなく「転職後に後悔しないこと」です。
ここでは、キャリアのミスマッチや後悔を避けるために、転職前に持っておくべき3つの視点を紹介します。
自己分析:「なぜエンジニアになりたいのか?」を明確にする
「なんとなく安定してそうだから」「在宅勤務ができそうだから」といった理由だけでIT業界を目指すのは危険です。
エンジニアとして働く目的や興味分野を具体的に言語化することで、自分に合う企業や職種を見つけやすくなります。
- 技術を使って何をしたいのか?
- コードを書くことに興味があるか?それともIT業界全般か?
- チームで働くのが好きか?一人で黙々とやりたいか?
情報収集:求人票だけでは見えない「現場の実態」を調べる
求人票に記載されている内容だけで判断するのではなく、以下の情報をできる限り収集しましょう。
- 口コミサイト(OpenWork/転職会議など)
- エンジニア社員のSNS/ブログ
- 面接時に直接質問:「入社後1年目の社員はどんな業務をしていますか?」
こうした情報をもとに、自分が入社後にどんな現場で何をするのかをイメージできるようにすることが大切です。
スキル準備:最低限の実力を“見える形”で示す
たとえ未経験であっても、何も準備せずに転職するのは極めてリスクが高いです。
- ポートフォリオ(簡単なWebアプリでもOK)
- GitHubへのコード公開
- プログラミング学習の記録をブログやX(旧Twitter)で発信
- 基本情報技術者、ITパスポートなどの資格取得
「完全未経験」より「勉強中の未経験」の方が、企業からの評価は圧倒的に高くなります。
IT転職は未経験で20代後半は遅い?

「20代後半、しかも未経験。もう遅いかもしれない……」
そう感じる方も少なくありません。しかし、20代後半だからこそ狙えるチャンスも確実に存在します。
年齢の壁は“ゼロ”ではないが、“越えられる”
確かに、20代前半と比べると「ポテンシャル採用」の枠が減るのは事実です。
ただし、企業によっては「社会人経験」や「業界外の視点」を評価するケースも多く、未経験でも受け入れられる可能性は十分あります。
求められるのは「納得感のある理由」と「覚悟」
- 「なぜこの年齢でITなのか?」を明確に語れるか
- 「転職後に何をしたいか、どうなりたいか」を説明できるか
これらをしっかり準備すれば、年齢以上に「意欲」と「計画性」が評価されるのが、IT業界の懐の広さです。
- ターゲットを絞る:インフラ/開発/社内SEなど、自分の適性に合った職種に絞る
- スキルを可視化する:ポートフォリオやGitHubを整備
- 企業研究を深掘りする:定着率、成長支援、配属体制を確認
- 長期視点でキャリア設計する:「とりあえず転職」ではなく、5年後を描く
- 転職エージェントを使い分ける:大手+エンジニア専門の併用
「20代後半からでも遅くない」人の共通点
- 主体的に学んでいる
- 自分で調べて、考えて行動している
- 他責にしない
未経験×20代後半というポジションでも、こうした姿勢を持っていれば、十分に成功できます。
まとめ

未経験からエンジニアを目指す人が急増し、競争は激しくなっています。
安易な行動は、理想と現実のギャップから後悔や早期退職につながる恐れもある一方で、情報を集めて戦略的に動けば、20代後半からでも十分にIT転職は可能です。
意識したいポイントは以下の3つ:
- キャリアの方向性を明確にする
- 業界・職種の情報を集める
- 学習と転職活動の計画を立てる
焦らず準備し、自分に合った道を選ぶことが成功への第一歩です。


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