SESエンジニアとして入社・配属された初日に、「もう辞めたい」「自分には無理かもしれない」と感じてしまう人は少なくありません。
特に未経験や経験の浅い状態で転職した場合、現場の雰囲気、専門用語、業務内容、人間関係のすべてが想像以上に重く感じられることがあります。
ただし、初日で辞めたいと思ったからといって、すぐに「エンジニアに向いてない」と決めつける必要はありません。大切なのは、そのつらさが一時的な緊張なのか、配属先や会社選びのミスマッチなのかを冷静に切り分けることです。
エンジニアを初日で辞めたいと思うのは甘えなのか?

エンジニアとして働き始めた初日に辞めたいと感じると、「自分は根性がないのでは」と責めてしまう人もいます。
しかし、初日の違和感には、本人の甘えだけでは片付けられない理由が隠れていることもあります。
初日で辞めたいと感じる人は意外と多い
エンジニアの仕事は、入社前にイメージしていた内容と、実際の現場で求められる動きに差が出やすい職種です。
たとえば、求人票では「Web開発」「成長できる環境」「研修制度あり」と書かれていても、初日に配属された現場では、いきなり大量の専門用語が飛び交っていたり、誰に質問してよいのか分からなかったりすることがあります。
特にSESの場合、自社に入社したあと、実際には別会社の現場で働くことになります。
そのため、入社した会社の雰囲気と、配属先の空気がまったく違うこともあります。
初日に

この環境でやっていける気がしない
と感じるのは、決して珍しいことではありません。
むしろ、未経験や経験の浅いエンジニアであれば、初日は分からないことだらけで当然です。
パソコンの設定、開発環境の構築、社内ルール、勤怠の出し方、チャットの使い方、案件の背景、チーム内の人間関係など、技術以外にも覚えることが山ほどあります。
その負荷が一気にかかるため、初日から強い不安を覚えるのは自然な反応です。
「辞めたい」の正体を分解することが大切
初日で辞めたいと思ったとき、まず考えるべきなのは「何が嫌なのか」を具体的にすることです。
ただ漠然と「無理」「しんどい」と感じている状態では、辞めるべきか、続けるべきか、相談すべきかの判断ができません。
たとえば、辞めたい理由には次のようなものがあります。
- 仕事内容が思っていたものと違う
- 周囲のレベルが高すぎてついていけない
- 質問できる雰囲気がない
- 配属先の人が冷たい
- 営業担当や自社上司からのフォローがない
- 自分だけ何も分かっていない気がする
- そもそもエンジニアの仕事に興味が持てない
これらは、似ているようで原因が異なります。
仕事内容が違うなら、会社や案件説明の問題かもしれません。
質問できないなら、現場の受け入れ体制に問題がある可能性があります。
一方で、技術そのものにまったく興味が持てないなら、職種との相性を考える必要があります。
つまり、「エンジニアを初日で辞めたい」という感情だけで結論を出すのではなく、その裏側にある理由を分解することが重要です。
初日の違和感だけで自分を否定しなくていい
初日は、まだ仕事の全体像が見えていない状態です。
どんな人がいるのか、どんな業務を任されるのか、どれくらい質問してよいのか。
どの程度のスキルが求められているのかも、正確には分かりません。
そのため、初日だけで



自分はエンジニアに向いてない
と判断するのは早すぎる場合があります。
特に未経験からエンジニアに転職した人は、最初から周囲と同じように働けなくて当然です。
現場の会話についていけない、専門用語が分からない、環境構築でつまずく、何を質問すればよいか分からない。
こうしたことは、最初の数日から数週間で多くの人が経験します。
もちろん、心身に明らかな不調が出ている場合や、配属先に大きな問題がある場合は別です。
しかし、単純に



分からないことが多くて怖い
という状態なら、それは向いていないのではなく、まだ慣れていないだけかもしれません。
SES転職で初月に後悔しやすい理由


SES転職では、入社してから初月の間に強いギャップを感じる人がいます。
その背景には、SESという働き方ならではの構造的な難しさがあります。
SES転職で初月に後悔する典型的なパターン
「SES 転職 初月 後悔」と検索する人の多くは、入社前の期待と現実の差に苦しんでいます。
よくあるのは、



開発ができると思って入社したのに、実際はテストや監視業務が中心だった
というケースです。
もちろん、テストや運用監視もシステム開発において重要な仕事です。
しかし、本人がWeb開発やプログラミングを希望していた場合、ギャップは大きくなります。
また、「研修がある」と聞いていたのに、実際には簡単な資料を渡されるだけで、すぐに現場へ出されることもあります。
未経験者にとって、これはかなり厳しい状況です。
基礎知識がまだ固まっていない状態で現場に入ると、会話の意味が分からず、自分だけが取り残されているように感じてしまいます。
さらに、SESでは配属先の文化やルールに合わせて働く必要があります。
自社の上司よりも、現場の担当者と関わる時間の方が長くなるため、



自分はどこの会社の人間なのか分からない
と感じる人もいます。
このような違和感が重なると、初月の段階で



転職しなければよかった
と後悔してしまうのです。
入社前の説明と配属先の現実が違うことがある
SES転職で後悔しやすい大きな理由のひとつが、入社前説明と実際の配属先のズレです。
面接では「開発案件が多い」「スキルアップできる」「希望を考慮する」と言われていたのに、実際には希望と違う案件に配属されることがあります。
たとえば、次のようなズレです。
- Javaの開発案件と聞いていたが、実際はExcelでのテスト仕様書作成が中心だった
- リモート可と聞いていたが、常駐必須だった
- チームで参画すると聞いていたが、ひとりで現場に入ることになった
- 教育担当がいると聞いていたが、現場では誰も面倒を見てくれない
- 「残業は少ないと聞いていたが、初日から長時間稼働の雰囲気だった
もちろん、すべてのSES企業がそうではありません。
丁寧に案件を選び、配属後もフォローしてくれる会社もあります。
ただし、SESという働き方では、実際の業務環境が配属先に左右されるため、入社前にすべてを正確に把握するのは難しい面があります。
だからこそ、初月で後悔したときは「自分が悪い」と決めつけるのではなく、説明と実態にどれくらい差があったのかを確認することが大切です。
SESは会社よりも配属先の影響を強く受ける
SESエンジニアは、所属会社に雇用されながら、クライアント先の現場で働くことが一般的です。
そのため、日々の働きやすさは、自社そのものよりも配属先に大きく左右されます。
同じSES企業に入社しても、配属先によって経験はまったく違います。
ある人は、教育体制の整った現場で先輩に教えてもらいながら成長できます。
一方で、別の人は、質問しにくい現場にひとりで入れられ、放置されることもあります。
つまり、SESでは「会社に入った」というより、「どの現場に配属されたか」が働きやすさを大きく決めるのです。
この構造を知らないまま転職すると、初月で大きな戸惑いを感じます。
- 面接で聞いた雰囲気と全然違う
- 自社の人が近くにいない
- 誰に相談すればいいか分からない
こうした状態になると、孤独感が強まり、「もう辞めたい」と感じやすくなります。
SES配属先ガチャ失敗と感じたときに見るべきポイント


SESでは、配属先によって働きやすさや成長機会が大きく変わります。
ただし、「配属先ガチャ失敗」と感じたときも、すぐに退職だけを選ぶ前に確認すべきポイントがあります。
本当に配属先ガチャ失敗なのかを整理する
「SES 配属先ガチャ失敗」と感じる場面には、いくつかのパターンがあります。
たとえば、希望していた技術に触れられない場合です。
Web開発をしたかったのに、実際にはテストや資料作成ばかりだと、



このままでは成長できない
と不安になります。
また、現場で放置されるケースもあります。
初日から何をすればよいか分からず、質問しても



資料を見ておいて
とだけ言われる。
周囲は忙しそうで声をかけづらい。
こうした環境では、未経験者や若手エンジニアほど不安になります。
さらに、現場の雰囲気が合わないこともあります。
会話が少ない、質問に冷たい、ミスに厳しい、雑談がなく孤立しやすいなど、技術以前に心理的な負担が大きい現場もあります。
ただし、初日や数日だけでは、まだ判断しきれない部分もあります。
たまたま初日が忙しかっただけかもしれません。
担当者が不在だっただけかもしれません。
環境構築が終わっていないため、仕事を任せられなかっただけかもしれません。
そのため、まずは「何が合わないのか」を具体的に整理することが必要です。
案件内容が違う場合は早めに相談する
配属先ガチャ失敗の中でも、特に注意したいのが「事前に聞いていた案件内容と実態が違う」ケースです。
たとえば、
- 開発案件と聞いていたのに、実際は問い合わせ対応や監視業務が中心だった
- リモート中心と聞いていたのに、実際は毎日出社だった
- チーム参画と聞いていたのに、ひとりで常駐することになった
このような場合は、早めに自社の営業担当や上司に相談しましょう。
SESでは、配属先の状況を自社側が細かく把握できていないこともあります。
本人が何も言わなければ、「問題なく働けている」と受け取られてしまう可能性があります。
相談するときは、感情的に「無理です」「最悪です」と伝えるのではなく、事実を整理して伝えることが大切です。
たとえば、次のように伝えるとよいでしょう。
- 入社前は開発業務と聞いていましたが、現在はテスト仕様書の修正が中心です
- 質問できる担当者が決まっておらず、作業の進め方が分からない状態です
- チーム参画と聞いていましたが、現場には自社メンバーがいません
- 当初説明されていた業務内容と差があるため、今後の見通しを確認したいです
事実ベースで相談すれば、案件変更やフォロー面談につながる可能性があります。
相談しても改善されない会社には注意する
問題は、相談しても会社が動いてくれない場合です。
- 最初はみんなそんなもの
- とりあえず我慢して
- 現場に迷惑がかかるから言わないで
- 案件を変えるのは難しい
- もう決まったことだから
このように、本人の不安やミスマッチに向き合わない会社の場合、今後も同じ問題が起きる可能性があります。
もちろん、すぐに案件変更できないこともあります。
契約期間やクライアントとの関係があるため、会社側にも事情はあります。
しかし、すぐに変更できないとしても、状況確認や面談、今後のキャリア相談、現場への調整など、できることはあるはずです。
それすら行われない場合は、配属先だけでなく、所属会社そのもののサポート体制に問題があるかもしれません。
SESで働くうえでは、配属後のフォローが非常に重要です。
現場で困ったときに相談できる会社かどうかは、長く働けるかどうかを大きく左右します。
エンジニア転職が向いてないと感じる前に考えること


初日や初月でつまずくと、「自分はエンジニア転職に向いてなかったのでは」と考えてしまいがちです。
しかし、向き不向きを判断するには、もう少し丁寧に自分の状態を見る必要があります。
「エンジニアに向いてない」と感じるのは自然なこと
エンジニア転職後、とくに未経験や異業種から転職した人は、最初の段階で強い劣等感を抱きやすくなります。
- 周囲の会話が理解できない
- 簡単そうに見える作業に時間がかかる
- エラーが出ても原因が分からない
- 何を調べればよいかも分からない
- 先輩に質問するたびに申し訳なくなる
こうした経験が重なると、



自分には向いてない
と感じるのは自然です。
しかし、エンジニアの仕事は、最初からすべて理解できる仕事ではありません。
むしろ、分からないことを調べ、仮説を立て、試し、失敗しながら進める仕事です。
そのため、最初に不安を感じること自体は、向いていない証拠ではありません。
特に初日は、まだ業務に入る以前の段階です。
環境構築や説明だけで終わることも多く、何ができるかよりも、何を覚えるかの時間です。
この段階で「周囲と同じように働けない」と落ち込む必要はありません。
向いてないのではなく、情報量に圧倒されているだけかもしれない
初日や初月に苦しくなる大きな理由は、技術力不足だけではありません。
多くの場合、単純に情報量が多すぎるのです。
新しい会社。
新しい現場。
新しい人間関係。
新しいパソコン。
新しいツール。
新しいチャット。
新しい開発環境。
新しい業務ルール。
新しい専門用語。
これだけの変化が一気に起きれば、誰でも疲れます。
エンジニアに限らず、転職直後は脳の負荷が高い時期です。
そのうえ、エンジニア職は覚えることが多いため、余計に



自分には無理
と感じやすくなります。
この場合、必要なのは退職ではなく、情報を整理することです。
- 今日分からなかった用語を書く
- 質問したいことをメモする
- 誰に聞けばよいか確認する
- 今週中に理解すべきことと、今すぐ分からなくてもよいことを分ける
これだけでも、不安は少し軽くなります。
初日の不安は、能力の問題というより、環境変化への反応であることも多いのです。
本当にエンジニアに向いていない可能性があるケース
一方で、すべてを「慣れれば大丈夫」で片付けるのも危険です。
本当にエンジニアの仕事との相性が悪いケースもあります。
たとえば、調べながら進めること自体に強いストレスを感じる場合です。
エンジニアは、分からないことを検索し、公式ドキュメントを読み、エラー文を確認しながら進める場面が多い仕事です。
また、細かい原因をひとつずつ確認する作業が極端に苦痛な人も、しんどさを感じやすいかもしれません。
さらに、技術への興味がまったく持てない場合も注意が必要です。
仕事なので、すべてを好きになる必要はありません。しかし、学習や改善にまったく関心が持てない状態が続くと、長期的にはかなり苦しくなります。
次のような状態が続く場合は、職種そのものを見直してもよいでしょう。
- 調べる作業が苦痛で仕方ない
- エラー解決にまったく達成感を感じない
- 技術の話を聞くだけで強い拒否感がある
- 学習を続けることに耐えられない
- 仕事以外の時間も不安で眠れない
- 体調に明らかな異変が出ている
エンジニアは魅力のある仕事ですが、誰にとっても最適な仕事ではありません。
無理に続けることだけが正解ではないのです。
SESエンジニアを初日で辞めたいときの判断基準


辞めたい気持ちが強いときほど、判断基準を持つことが大切です。
感情を無視する必要はありませんが、感情だけで決めると次の選択を誤ることがあります。
すぐに辞めることを検討してよいケース
初日であっても、すぐに退職や配属変更を考えた方がよいケースはあります。
たとえば、入社前の説明と実態が明らかに違う場合です。
開発業務と聞いて入社したのに、まったく関係のない作業をさせられる。
研修があると聞いていたのに、何の説明もなく現場に放り込まれる。
こうした場合は、ミスマッチというより、説明責任の問題です。
また、ハラスメントや暴言がある場合も、我慢する必要はありません。
初日から人格を否定される、質問に対して強い言葉で責められる、明らかに不適切な扱いを受ける。
こうした環境に無理に居続けると、心身を壊す可能性があります。
さらに、心身に明らかな異常が出ている場合も注意が必要です。
- 出社前に涙が止まらない
- 動悸や吐き気がある
- 夜眠れない
- 食事が取れない
- 休日も仕事のことが頭から離れない
このような状態で「まだ初日だから」と無理をすると、回復に時間がかかることがあります。
仕事は大切ですが、健康を壊してまで続けるものではありません。
数日から1か月ほど様子を見てもよいケース
一方で、すぐに辞めるより、少し様子を見た方がよいケースもあります。
たとえば、単に初日で緊張している場合です。
初日は誰でも疲れます。知らない人ばかりの環境で、分からない説明を受け続ければ、それだけで消耗します。
また、まだ業務内容がよく分かっていない段階であれば、判断材料が足りない可能性があります。
初日は説明や環境構築だけで、実際の仕事に入っていないことも多いです。
質問すれば答えてもらえる環境がある場合も、すぐに辞める前に少し続けてみる価値があります。
分からないことが多くても、聞けば教えてもらえるなら、時間とともに慣れていく可能性があります。
次のような場合は、数日から1か月ほど様子を見る判断も現実的です。
- 業務内容をまだ十分に把握できていない
- 初日の緊張が強いだけかもしれない
- 質問できる人がいる
- 自社の営業や上司に相談できる
- 現場側に悪意やハラスメントはない
- 少しずつ理解できそうな感覚がある
ただし、「様子を見る」と「我慢し続ける」は違います。
様子を見る場合でも、毎日何がつらいのかをメモし、改善しているのか悪化しているのかを確認しましょう。
辞める前に自社の営業担当や上司へ相談する
SESの場合、配属先で困ったときに最初に相談すべき相手は、自社の営業担当や上司です。
常駐先の人に直接言いづらいことでも、自社の担当者になら相談しやすい場合があります。
相談するときは、「辞めたいです」とだけ伝えるより、困っている内容を整理した方が話が進みやすくなります。
たとえば、次のように整理しましょう。
- 事前に聞いていた業務内容と違う点
- 現場で困っていること
- 質問できる相手がいるかどうか
- 体調面に出ている変化
- 今後どうしたいのか
会社としても、状況が具体的でなければ動きにくいものです。
「配属先を変えてほしい」のか。
「現場にフォローを入れてほしい」のか。
「自社の先輩に相談したい」のか。
「退職も含めて考えている」のか。
自分の希望を明確にすることで、次の対応が見えやすくなります。
もし、相談してもまったく取り合ってもらえない場合は、その会社で働き続けること自体を見直す材料になります。
初日で辞める前にやるべき行動


辞めたい気持ちが強いときほど、いきなり退職を決めるのではなく、状況を整理することが大切です。
ここでの行動次第で、続けるにしても辞めるにしても、次の選択がしやすくなります。
辞めたい理由を紙やメモに書き出す
まずやるべきことは、辞めたい理由を書き出すことです。
頭の中だけで考えていると、不安が膨らみます。
一方で、文字にすると「本当に嫌なこと」と「まだ分からなくて怖いだけのこと」が分かれてきます。
たとえば、次のように書き出します。
- 何がつらかったのか
- 誰のどんな言動が気になったのか
- 仕事内容のどこに違和感があったのか
- 入社前の説明と何が違ったのか
- 自分のスキル不足による不安はどこか
- 配属先や会社側の問題はどこか
- 改善されれば続けられそうか
この作業をするだけで、感情に飲み込まれにくくなります。
もし「全部が嫌」と感じていたとしても、書き出してみると、実際には「質問できる人がいないこと」が一番つらかった、というように原因が見えてくることがあります。
原因が見えれば、対策も考えられます。
- 質問相手がいないなら、自社に相談する
- 業務内容が違うなら、説明とのズレを確認する
- 技術不足が不安なら、学習計画を立てる
- 人間関係がつらいなら、配属変更を相談する
辞めるかどうかを決める前に、まずは不安の中身を見える化しましょう。
配属先の問題か、自分の適性の問題かを分ける
次に大切なのは、問題の原因を分けて考えることです。
初日で辞めたいと感じると、すべてを



自分がダメだから
と受け止めてしまう人がいます。
しかし、実際には本人の問題ではなく、配属先や会社側の問題であることもあります。
たとえば、質問できる人がいない環境は、本人の努力だけではどうにもなりません。
未経験者をひとりで現場に入れて放置するような体制なら、会社側のフォロー不足です。
また、入社前に聞いていた内容と実際の業務が大きく違うなら、それも本人の適性以前の問題です。
一方で、どの現場に行っても技術に興味が持てない、調べること自体が苦痛、エンジニアとして学び続ける意欲がどうしても湧かないという場合は、職種との相性を考える必要があります。
大切なのは、問題をひとまとめにしないことです。
- 配属先が悪いのか
- 所属会社のフォローが弱いのか
- SESという働き方が合わないのか
- エンジニア職そのものが合わないのか
- 単に初日の緊張なのか
これらを分けて考えることで、次の行動が変わります。
配属先だけが問題なら、案件変更で解決するかもしれません。
SESが合わないなら、自社開発や受託開発を検討する選択肢もあります。
エンジニア職そのものが合わないなら、IT営業、カスタマーサクセス、社内SE補助、IT事務など、別のIT職種を考えることもできます。
退職する場合は短期離職の理由を整理しておく
もし本当に退職する場合は、次の転職で説明できるように理由を整理しておきましょう。
初日や初月で辞めた経歴は、次の面接で聞かれる可能性が高いです。
そこで感情的に「合わなかった」「嫌だった」とだけ伝えると、採用側は不安を感じます。
大切なのは、短期離職を正当化することではなく、冷静に振り返れていることを示すことです。
たとえば、次のように整理できます。
- 「入社前に説明されていた業務内容と、実際の配属先での業務に大きな差がありました」
- 「未経験者向けのフォロー体制があると聞いていましたが、実際には質問先がなく、改善相談も難しい状況でした」
- 「自分のキャリアとして開発経験を積みたいと考えていましたが、長期的に希望と異なる業務が続く見込みだったため、早期に見直しました」
- 「次の転職では、案件内容、教育体制、配属後のフォロー体制をより具体的に確認したいと考えています」
このように、退職理由と次に活かす視点をセットで伝えられれば、短期離職の印象は和らぎます。
もちろん、嘘をつく必要はありません。
ただし、感情だけで説明するのではなく、事実と学びを整理することが重要です。
次の転職で同じ後悔をしないために見るべきポイント


SES転職で初月に後悔した場合、次の転職では会社選びの基準を変える必要があります。
同じ基準で選ぶと、また似たようなミスマッチが起きる可能性があります。
SES企業を選ぶなら案件内容の透明性を見る
SES企業を選ぶときは、案件内容をどこまで具体的に説明してくれるかを確認しましょう。



開発案件多数



スキルアップできます



希望を考慮します
こうした言葉だけでは不十分です。
- 実際には、どの言語の案件が多いのか
- 開発、テスト、運用保守の割合はどれくらいか
- 未経験者は最初にどのような案件へ入ることが多いのか
- チーム参画なのか、ひとり常駐もあるのか
- 案件待機中の扱いはどうなるのか
- 配属先はどのように決まるのか
ここまで確認することが大切です。
もちろん、入社前にすべての案件が確定しているとは限りません。
しかし、誠実な会社であれば、過去の配属実績や案件傾向、未経験者のキャリアパスを具体的に説明してくれるはずです。
逆に、質問しても曖昧な回答しかない場合は注意が必要です。
「人によります」
「タイミング次第です」
「入ってから相談しましょう」
「まずは現場経験を積むことが大事です」
これらの言葉がすべて悪いわけではありません。
ただ、具体的な説明がないまま入社すると、また配属後に後悔する可能性があります。
研修制度よりも配属後フォローを見る
未経験者は、転職先を選ぶときに「研修制度あり」という言葉に惹かれがちです。
もちろん、研修は大切です。
しかし、SESでは研修以上に、配属後のフォローが重要です。
なぜなら、本当に困るのは現場に入ってからだからです。
研修中は講師や同期がいても、配属後は環境が一変します。
現場で分からないことが出たとき、自社の誰に相談できるのか。
営業担当は定期的に面談してくれるのか。
技術的に相談できる先輩はいるのか。
配属先で問題が起きたとき、会社は動いてくれるのか。
ここを確認しないまま入社すると、初月で孤立しやすくなります。
面接では、次のような質問をしてみるとよいでしょう。
- 配属後の面談頻度はどれくらいですか
- 現場で困った場合、誰に相談できますか
- 未経験者が配属後につまずいた場合、どのようなフォローがありますか
- 案件変更の相談は可能ですか
- 過去に配属先が合わなかった人には、どのように対応しましたか
この質問に対して、具体的な事例を交えて答えてくれる会社は、比較的信頼しやすいでしょう。
「案件に入れれば何でもいい」会社は避ける
SES企業の中には、本人の希望や適性よりも、まず案件に入れることを優先する会社もあります。
もちろん、会社として売上を立てる必要がある以上、案件参画は重要です。
しかし、本人のキャリアをまったく考えず、入れる現場にとにかく入れるだけの会社では、長期的な成長が難しくなります。
特に未経験者の場合、最初の現場は非常に重要です。
最初から放置される環境に入ると、自信を失いやすくなります。
希望とまったく違う業務が続くと、「エンジニアになった意味がない」と感じます。
相談しても動いてもらえないと、会社への不信感が強くなります。
その結果、また「SES 転職 初月 後悔」という状態になってしまいます。
面接時には、会社がどれくらい本人のキャリアを見ているかを確認しましょう。



どんなエンジニアになりたいですか
と聞くだけでなく、その希望に対して現実的な道筋を示してくれるかが大切です。
たとえば、



いきなり希望の開発案件は難しいかもしれません。ただ、最初はテストで業務理解を深め、半年から1年で開発補助に移る人が多いです
という説明なら、現実的です。
一方で、「希望は通ります」「何でもできます」と良いことばかり言う会社は、慎重に見た方がよいでしょう。
自分がどんなエンジニアになりたいかを言語化する
会社選びと同じくらい大切なのが、自分の希望を言語化することです。
「エンジニアになりたい」だけでは、まだ幅が広すぎます。
- Web系の開発をしたいのか
- 業務システムに関わりたいのか
- インフラを学びたいのか
- クラウドに興味があるのか
- 社内SEのようにユーザーに近い立場で働きたいのか
- まずは運用保守から安定して経験を積みたいのか
方向性によって、選ぶべき会社や案件は変わります。
もちろん、未経験の段階で明確に決めきれなくても構いません。
ただ、少なくとも「これは避けたい」「これは経験したい」という条件は持っておいた方がよいです。
たとえば、次のような条件です。
- ひとり常駐は避けたい
- 質問できる環境がほしい
- 開発に近い業務を経験したい
- 長期的にWeb系に進みたい
- 残業が多すぎる現場は避けたい
- 自社のフォローがある会社がよい
自分の希望が曖昧なままだと、会社側の都合で配属が決まりやすくなります。
次の転職で同じ後悔をしないためには、会社を見る目だけでなく、自分の希望を伝える力も必要です。
まとめ
- エンジニアを初日で辞めたいと感じても、それだけで甘えとは言えない
- SES転職で初月に後悔する原因は、配属先ガチャ失敗や会社の説明不足にあることも多い
- エンジニア転職が向いてないと決める前に、環境の問題と職種の相性を分けて考えることが大切
初日で辞めたいほどつらいなら、無理に我慢し続ける必要はありません。
ただし、まずは辞めたい理由を整理し、自社の営業担当や上司に相談し、改善の可能性を確認しましょう。
それでも状況が変わらない場合は、退職や転職を検討してもよいです。
大切なのは、「逃げたかどうか」ではなく、次に同じ後悔を繰り返さないために、今回の違和感をきちんと判断材料にすることです。









